家具の印象と寿命を決める「仕上げ材」の選び方
木(木質系材料)
① 無垢材(むくざい)
特徴: 木本来の重厚感、温かみ、香りが楽しめます。使い込むほどに色が変化し(経年変化)、味わいが出ます。メリット: 傷がついても削って補修が可能。本物ならではの高級感がある。デメリット: 湿度や温度変化で反りや割れが起きやすい。価格が高価になりがち。おすすめの場所: 手が触れるカウンターの天板、高級飲食店のテーブル。
② 集成材(しゅうせいざい)
特徴: 無垢材の雰囲気を持ちつつ、品質が均一で扱いやすい材料です。よく見ると継ぎ目が見えます。メリット: 無垢材に比べて反りや割れが少なく、強度が高い。価格も比較的安価。デメリット: 継ぎ目がパッチワークのように見えるため、一枚板のような連続した木目は出ない。おすすめの場所: カジュアルなカフェのテーブル、棚板、デスク。
③ 突板(つきいた)
特徴: 表面は「本物の木」なので、見た目は無垢材と遜色ありません。美しい木目をデザインとして取り入れたい場合に最適です。メリット: 反りや割れがほとんど起きない。軽量で、無垢では高価すぎる樹種も手頃に採用できる。デメリット: 傷が深く入ると、下地が見えてしまうことがある(補修が難しい)。おすすめの場所: 壁面パネル、大型の収納扉、キャビネット。
樹脂(プラスチック系素材)
① メラミン化粧板
プロの視点: 店舗什器で「最もよく使われる素材」と言えます。硬度が非常に高く、硬貨でこすっても傷がつかないほどです。メリット: 傷、熱、水、汚れに抜群に強い。木目、石目、単色など数百種類の柄がある。おすすめの場所: 飲食店のテーブルトップ、水回りのカウンター、レジ台。
② ポリ合板(ポリエステル化粧合板)
特徴: メラミンと似ていますが、表面強度はやや劣ります。メリット: メラミンよりもコストが安い。プロの使い分け: 天板などの「擦れる場所」にはメラミン、扉や棚の側面などの「垂直面」にはポリ合板を使うことで、見た目を統一しつつコストダウンを図ります。
③ 人工大理石(アクリル系・ポリエステル系)
特徴: 本物の石より柔らかく温かみがあり、加工がしやすい素材です。メリット: 継ぎ目を消す接着加工ができるため、L字型のカウンターなども一体成形のように美しく仕上がる。衛生的。おすすめの場所: トイレの手洗いカウンター、キッチンの天板、受付カウンター。
④ 塩ビ・非塩ビシート(ダイノックシートなど)
特徴: 印刷技術の向上により、本物の木や金属と見間違えるほどリアルな質感を持ちます。メリット: 曲面にも貼れる。既存の家具の上から貼ってリメイクすることも可能。おすすめの場所: 曲線の壁面、スチールドアの化粧、既存家具の改修。
金属
ステンレス: 錆びにくく衛生的。厨房機器だけでなく、スタイリッシュな店舗のカウンターやフレームにも人気。スチール(黒皮鉄・塗装): 無骨で男前な印象。錆びやすいため、クリア塗装や焼付塗装(粉体塗装)で仕上げるのが一般的。真鍮(しんちゅう): 当初は金色に輝きますが、酸化して徐々に渋い色味に変化します。アンティークな演出に最適。
その他
リノリウム: アマニ油など天然素材から作られる床材・家具材。適度な弾力と温かみがあり、筆記性が良いためデスク天板に人気です。ガラス: 透明感と緊張感を演出。ジュエリーショップのショーケースなどに必須。左官材(モールテックスなど): コンクリートのような見た目を家具表面で作れる薄塗りの左官材料。近年非常にトレンドです。
まとめ:適材適所がコストと寿命をコントロールする
「予算は抑えたいが、お客様が触れる天板だけは高級な無垢材にする」 「見た目は木にしたいが、水拭きを頻繁にするから木目調のメラミンにする」
また、メラミンと決まった場合、次に考えることが納まりです。面材としてメラミンを使ったが、メラミンの小口の色は面の色と異なるため、気にする場合は納まりの検討が必要になります。例えばカウンターの面材としてメラミンを使い、小口には無垢材を貼るなどすると、より美しい仕上がりになります。
造作家具の制作が含まれる施工事例に
「KINGDOM鎌倉店様」https://www.interna.co.jp/works/works-62668/
がございますので、よろしければこちらもご覧ください。






